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破産時に会社財産をなるべく多く確保する方法を弁護士が解説!

カテゴリ
2014/06/23(月) 15:32:35

1.小売業が破産時に会社財産を確保する方法

小売業を営む会社は,営業中に申立てをする場合には在庫商品があるのが通常です。在庫商品は,原則として,全て管財人に引継ぎ,管財人を通して処分・換価されることになります。買取りを希望する業者等に心当たりがあったとしても,申立前に処分することは控え,そのような業者等がいることも含めて管財人に引き継ぐようにします。もっとも,生鮮食品のように速やかに売却しなければ価値がなくなってしまうものについては,例外的に,適正価格で処分した上,その代金を管財人に引き継ぐことになります。

商品を管財人に引き継ぐ以上,盗難や汚損を防止するための工夫も必要となります。この点,路面店であれば,シャッターを閉める等,通常どおり閉店しておけば,財産の保全としては十分と考えられます。店舗を賃貸していて,賃料を滞納しているような場合でも,貸主が勝手に開錠して侵入することは法律上できませんので,明渡しをどうするかといった問題も含めて,管財人を通して処理されることになります。

2.ショッピングモール内の店舗の特徴

これに対し,ショッピングモール等に入っているテナントの場合には,路面店に比べて,格段に手間がかかるのが通常です。モールの入り口が厳重に施錠されるため,自社の店舗の区画のみを閉鎖することが想定されておらず,そのための設備がないからです。これまで当事務所で扱った案件でも,店舗への侵入を防止する設備としては,せいぜいカーテンや網といったものしかありませんでした。会社が営業を停止しても,次の日にモールがオープンすれば,当然のことながら他の店舗にはお客さんが来ることになりますので,上記の様な設備では,店舗への侵入を防止することは難しく,店舗内の在庫の保全としては不十分ということになります。

また,ショッピングモール側としても,いきなりテナントが廃業して,店舗の電気も点いておらず,店員さんの姿も見えないという事態は,お客さんに混乱が生じる等して都合が悪いことになります。そこで,事前にモールの責任者等に事情を説明すると,モールの閉店後,モール側で仮囲い等の処理をして店舗を閉鎖してくれることが多いため,これにより財産の保全を図るというのが通常の流れです。その際,モールから貸与を受けているものの返却や,当日キャッシャーに残っている現金をどうするか等について協議をすることもよくあります。この当たりは,モールのディベロッパーによって対応が大きく異なり,興味深いところです。

3.製造業が破産時に会社財産を確保する方法

製造業の特徴としては、会社の資産として、工場等、生産のための設備があることが挙げられます。これらの設備は、最後の操業を終えた後、外部から侵入されないように厳重に施錠し、出入口には申立代理人名で警告文を掲示しておくことが基本となります。その際、持ち運びの可能な貴重品は預かり、それ以外の物品は可能な限り屋内に収容しておくようにします。

営業中の会社においては、原材料や、仕掛かり中の半製品が倉庫等に保管されている場合もありますので、これらの保全をどうするかについても、事案に即した処理が求められるところです。この点、食料品の製造業を営む会社の案件では、材料に生鮮食品が含まれていたことから、破産開始決定を待って管財人に引き継いだのでは換価価値がなくなってしまい、むしろ廃棄のためのコストの発生が見込まれたことから、同業者に廉価で引き取ってもらい、その代金を管財人に引き継ぐという方法をとりました。

また、部品製造業の事案における金型等、取引先から預かっている物品がある場合には、管財人を通してスムーズに返還されるよう、整理しておくことが望ましいといえます。

4.建設業が破産時に会社財産を確保する方法

建設業の特徴としては、会社の資産に工事用の機械・器具があることが挙げられます。これらの中には、他の業種に比べ、中古であっても高値で取引されるものが多く、年式が古いものであっても、解体して部品として売れば価値が出ることがよくあるそうです。そうすると、他の業種に比べ、盗難に遭うリスクが高いことになりますので、資産の保全を特に入念にしなければならないといえます。もっとも、大型の特殊車両については、施錠できる保管場所が確保できないケースも多く、そのような場合には、キーを抜くだけでなく、燃料を空にした上で、ハンドルロックをかける等の措置を講じることも検討されます。

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