HIBIYA STATION LAW OFFICES 日比谷ステーション法律事務所
会社破産(法人)を弁護士に相談
初回のご相談・見積もり無料 法人破産のご相談は03-5293-1775へ 法人破産のご相談は03-5293-1775へ

経営者の債務免責について

カテゴリ
2014/09/25(木) 10:05:17

会社の経営者が会社と同時に破産を申し立てる場合、経営者自身が債務の返済義務を免れるには、裁判所による免責許可決定を受けなければなりません。破産法上は、これに規定されている免責不許可事由がない限り、免責許可決定がなされるものとされており、また、免責不許可事由がある場合にも、破産に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認められるときには、免責許可決定を受けられることになります。これを裁量免責といいます。

そこで、経営者としては、破産申立てに当たり、免責不許可事由に該当しないように注意しなければなりません。主な免責不許可事由としては、次のとおりです。

主な免責不許可事由

  1. 不当な破産財団価値減少行為
  2. 不当な債務負担行為及び不利益処分
  3. 不当な偏頗弁済
  4. 浪費又は賭博その他の射幸行為による著しい財産減少行為及び過大な債務負担行為
  5. 詐術による信用取引
  6. 帳簿、書類その他の物件の隠滅、偽造・変造
  7. 破産管財人の職務の妨害

特に、経営者には、取引先等に迷惑をかけたくないという動機で、1.不当な破産財団価値減少行為に及んでしまう傾向がありますので、注意が必要です。破産という選択をする以上、誰にも迷惑をかけずに済ませる解決方法はないと割り切り、このような行為に及ばないようにすべきでしょう。なお、破産手続が終了し、免責を受けた後に、新たに得た収入から取引先等に返済していくことは何ら問題ありません。まず、経営者自身が免責により経済的再生をすることで、取引先等へ与えた不利益の回復に努める機会や選択肢が増えることになります。

裁量免責を受けられるかどうか

経営者が免責不許可事由に該当する行為に及んだ場合、裁量免責を受けられるかどうか判断するための事情を免責不許可事由毎にまとめると、次のとおりとなります。

1.不当な破産財団価値減少行為があった場合

財産の種類、価値、処分時期、破産債権者に与えた影響、その後の説明等

2.不当な債務負担行為があった場合

時期、金額、回数、全債権額に占める割合等

3.不当な偏頗弁済があった場合

動機、総債権者に与えた影響、破産申立てに至った経緯に組むべき事情があるか等

※悪質とみなされ裁量免責が受けられない場合

最近、破産会社の関連会社に対する債務について、破産会社の在庫商品や商品製造用機械等の資産を代物弁済に供す等の財産移転行為をしたというケースで、不当な破産財団価値減少行為に該当し、裁量免責も受けられなかったものがあります。これは、財産移転行為がいわゆる整理屋グループを使って行われたものであり、動機が悪質であり、債権者や破産手続に対する不誠実性が大きく、また、複数の債権者から免責を不許可とすべき意見の申述があったことが理由とされています。

財産の価値や債権者への影響が大きい上、関連会社の債務のみ弁済するという動機、整理屋グループを使うという手段の悪質さからすれば、債権者としては到底許し難く、免責不許可とされてもやむを得ないといえるでしょう。

上記のとおり、相当悪質な場合でない限り、免責不許可事由に該当しても、直ちに免責が受けられなくなる訳ではありません。万が一該当する行為に及んでしまった場合には、管財人に正直に事実を報告し、調査に協力する等、誠意有る対応が求められます。

日比谷ステーション法律事務所
へのご相談はこちら